しょうがのむし

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創業のきっかけ

創業のきっかけ:しょうがのむし - Ginger Bug

創業のきっかけは、妻との生活でした。
代表の周東孝一(以下、私)の妻は台湾出身です。

二〇一七年の旧正月、妻の実家へ帰省したとき、山積みになった生姜が私の目に飛び込んできました。あまりに大量だったので、どうしたのかと聞いたところ、農家からのお裾分けであるとのこと。使い道に困っている、と言われた私は、どうにか大量に消費できる方法はないものかと考えました。その時、昔バーで飲んだことのあった「ジンジャービア(発酵ジンジャーエール)」の存在を思い出し、インターネットのレシピを参考に造ってみたところ、親戚やご近所から「おいしい!」と絶賛されました。詳しく

醸造・発酵への想い

醸造・発酵への想い:しょうがのむし - Ginger Bug

実は現在多くの海外メーカーが発酵を伴わない類似品をジンジャービアという名称で販売しています。曰く、本物の生姜を使っているからジンジャービアである、とのことです。しかし、発酵によってしか、本当の味わいは引き出すことができません。発酵によって得られる香味こそが、この飲み物をジンジャービアたらしめると考えています。

発酵することによって、液体中の成分は菌に分解され、代謝され、他の成分が生まれたりします。本来、その素材そのものでは出すことのできない味わいが発酵によって出現するのは、非常に嬉しいサプライズのようなものです。例えば、以前埼玉県内でナチュラルワインを造る企業から、ワインの搾り粕を購入し、ワイン粕味の発酵ジンジャーエールを醸造しました。
それ以前にも、他社のワイン粕を使用したことが有ったので自信満々に、いきなり400ℓも醸造したのですが、もうジェットコースターのようでした。 詳しく

発酵ジンジャーエールの歴史

発酵ジンジャーエールの歴史:しょうがのむし - Ginger Bug

発酵ジンジャーエールは、英語ではジンジャービア(Ginger Beer)と呼ばれています。現在のそれと違い、昔はアルコールの入ったお酒でした。

1700年代半ば、産業革命の足音が聞こえ始めた、イギリスのヨークシャーで生まれた飲み物と言われています。厳密に誰が、いつ、この飲み物を発明したのかは明らかになっていません。 ジンジャービアの主原料となる、生姜と砂糖ショウガとサトウキビは、インドなどでの香辛料貿易を通じてもたらされました。当時は帆船に乗って何ヶ月もかけてインドまで航海し、香辛料を買い付けていたそうですが、その後、これらを種や苗ごと、西インド諸島(カリブ海)に持ち込み、大規模に栽培することで、安価で安定的に供給することに成功し、この飲み物が生まれるきっかけになりました。詳しく

三沼田んぼの生姜

三沼田んぼの生姜:しょうがのむし - Ginger Bug

弊社が使用する生姜は創業当初から変わらず、100%さいたま市の見沼田んぼのものを使用しています。この「見沼田んぼ」はさいたま市に大きく横たわる大規模な緑地空間で、江戸の中期、徳川吉宗の時代に開かれました。
以降、戦後まで首都圏の食糧自給を支えてきましたが、近年のインフラの飛躍的な進歩でその役目を終え、残念ながら現在では休耕地が目立つようになっています。その見沼田んぼの休耕地を少しでも減らせないか、と考えて使い始めたのが、弊社で使用している無農薬、または超低農薬の生姜です。

三沼田んぼの「谷中」生姜
三沼田んぼの谷中生姜、なんて、地理に詳しい方にとってはおかしなワードです。名古屋名物の台湾ラーメンみたいな話かというとそうではなく、れっきとした謂れがございます。 詳しく

地域の課題解決について

地域の課題解決について:しょうがのむし - Ginger Bug

弊社は、様々な課題に取り組んでいます。いつも「製造から販売までに、できる限りの課題解決を組み込んでいます」と言っています。しかしそれは意識が高い、というわけではなく売上を伸ばすためにやっています。どういうことか、説明したいと思います。

課題解決とグランプリ受賞
まず、創業のきっかけの一つとして、見沼田んぼの休耕地を減らしたい、という想いがありました。いつも通る見沼田んぼの農道で、ふと休耕地の存在に気付き、気になって調べてみると、昔は生姜の生産が盛んであったことを知った瞬間、自分の中で点と点が結び付き始めました。この休耕地に生姜を植えてもらって、それを買い取れば、休耕地も減って農家も少しは潤うかもしれない。そして買い取った生姜でジンジャービア(発酵ジンジャーエール)を造れば、これまで手に入らなかった美味しいクラフトジンジャービアが気軽に飲めるようになる…。

代表取締役ちょんまげの理由

代表取締役ちょんまげの理由:しょうがのむし - Ginger Bug

(株)しょうがのむし(以下、弊社)の代表取締役、周東孝一は、月代(さかやき)を剃り、本物のちょんまげを結って和服を着て生きています。たった150年ほど前までは、日本国内どこへ行っても、こんな格好をした人だらけだったはずなのに、現代ではどこへ行っても、なぜなぜなぜ、と質問攻めにあいますので、その理由をここに記しておきたいと思います。

高尚な理由
和服にちょんまげという恰好で歩いていると、毎日のように「あなたはどうしてそんな恰好をしているのですか」「役者さんですか?撮影ですか?」「本物のちょんまげですか?」などと聞かれたり、親子連れとすれ違う時なんて、まるで漫画や映画のワンシーンのように「ママー、あの人…」「こら!指さしちゃいけません!」「ママー」なんてことが本当に起こります。特に、学生が電車に乗る時間に居合わせたりなんかすると面倒で、方々から「え、ちょんまげ」「ちょんまげいるんだけど」「サムライ?」「ちょ、侍スマホいじってる」なんて聞こえてきて、もう放っといてくれ!と叫びたくなります。
では、どうして、そんな目に遭ってまで、こんな格好をしているかというと、そこにはとっても高尚な理由が 詳しく